2008年10月アーカイブ

 

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他の宝石類が持っていない独特の魅力、それがオパールにはあります。
美しく(虹色に)輝く光の中の、なんともいえない温かみがそれです。
オパールは紀元前200年以上もの昔、すでに古来ローマ人によって愛されていました。
歴史学者プライニーはその輝きを次のように表現しています。

「人はオパールの中に、ルビーの命をもつ炎や、アメジストの壮麗な紫、
エメラルドグリーンの海の色をみる。それら全てがキラキラと輝き、
信じられない幻想の世界を醸し出す・・・」と。

ローマ帝国の将軍アントニウスはクレオパトラへの贈り物として、元老院議員ノニウスが
持っていたオパールを要求しました。しかしノニウスはむしろ亡命を選びました。
それだけオパールに魅力があったのでしょう。オパールには色々な信仰があり、
アラビア人はこれを点から降ってきた魔法の石と信じ、東洋人は希望をかなえてくれる石と
信じました。

19世紀の終わりごろまでは、有名なオパールの産地はハンガリーとチェコの東部でした。
しかし今ではオーストラリアであることは誰もが知っています。そしてオパールの中で最も
希少で貴重なのがブラックオパールです。そのほとんどのものは、ライトニングリッチという
ごく限られた地域でしか採れません。ブラックオパールの裏側は黒色で、グレーになると
「セミブラックオパール」と呼ばれます。またオパール層が薄い為、茶色の褐鉄鉱の
母岩を付けたままカットされたものを「ボルダーオパール」と呼び、昔は手頃でしたが、
最近は非常に価値を高めています。ブラックオパールを選別するには大量の水が要り(原石を洗う)、
その水を確保するのが容易なことではないようです。
また原石を見分け、そこから最良の色を引き出すカット技術には、豊富な経験と鋭い勘が必要です。
オパール鉱山の所有者の中には、中国人もかなりいるようですが、ブラックオパールだけは
彼らの手には負えないようです。最近は良質のブラックオパールは本当に手に入りにくく、
大変貴重です。

オパールには色々な誤解があります。そのひとつは、「油や家庭用洗剤を付けてはいけない」と
いうものです。ある種のオパールには確かにそのようなものもあります。
しかしオーストラリア産の質の良いオパールには当てはまりません。今まで油や洗剤を
オパールにしみこませることに成功した例はありません。

次は頻繁に水に浸けなければならないという誤解です。
これは時間の無駄に終わるだけです。平均的なオーストラリア産のオパールには、
通常6%程の水分を含んでいます。しかし。オパールを構成する粒子の隙間が非常に小さい為、
水の分子はそこから出られません。仮に上部のいくつかの装にある隙間から
水分を蒸発させ始める頃には、少なくとも60以上の温度が必要で、これは常温では不可能です。

次はオパールの遊色効果の原因です。いままではオパールに含まれたわずかな水分意光が通過する時、プリズム
のような効果で光を分散し、あの虹色のような色が出ると考えられていました。しかし1964年、
ドイツとオーストリアの科学者達の研究で、そうではないことが分かりました。
約1万倍の電子顕微鏡で眺めてみると、珪酸のボールが規則正しく並んでおり、
球と球の隙間に光が回折するとき、その隙間の大きさに緒おじて通過できる光の波長が制限されます。
ボールが大きいと隣との隙間も大きくなり、波長の長い赤やそれ以下の波長の光が通過し、
赤を含めて様々な色が出ます。中位だと緑、黄、オレンジなどの光が通過し、さらに小さくなると、
青や紫の光のみ通過します。これがオパールの色や遊色効果の原因です。

最後はオパールの成り立ちについてです。
オパールは、温暖な水に溶けた二酸化珪素(乾燥剤のあの透明なシリカゲルの成分)が
何百万年もの歳月をかけて岩の隙間に沈殿して出来たといわれています。
しかし、最近の研究では、ある特殊な条件の元で、想像よりははるかに短い時間で
出来上がったと考えられています。

 

 

 

 


 

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